厳頭之感藤村操・・・この名前を知る人は少ないでも「厳頭之感」と書けば少しは判るかな?? 明治時代に華厳の滝で自殺をした男の話 彼は一高生で夏目漱石の生徒 その彼が16才にして華厳の滝から身を投じたのは当時のセンセーショナル 明治20年代の一高生であれば超エリート そのエリートが自殺したのだから大変な騒ぎだよなあ 夏目漱石は、自分に問題があったのではないかと悩む 漱石の前任者は、ラフカデオ・ハーン 比較されていたし、漱石自身がまだ名声を博していない時代 いずれにしても、彼が何故自殺したのか判らない 青春期の哲学的な悩みだったのかもしれないし、恋愛だったとも言う でも、それを詮索しても死んだ本人しか判らない 当時の華厳の滝は、今の華厳の滝と全く違う 水量も豊富で上から見ると吸い込まれそうな雰囲気 滝壺は深く、一度沈むと浮かび上がらないと言われていた そして彼の死後、自殺が一大ブームになる その年に華厳の滝で死んだ人が一〇人以上、未遂も三〇人??? 現在の華厳の滝・・・いろは坂も整備されている 華厳の滝に着くと、土産物屋~~~ 入場料を払うと、そこにはエレベータ このエレベータは「ナバロンの要塞」に出てくるエレベータにそっくり((爆)) エレベータを下りると、そこは華厳の滝の滝壺 あまりに少ない水量にビックリする 下り落ちる滝の水も・・・お世辞にも荘厳とは言い難い印象 はてさて、下に厳頭之感の全文を貼り付ける 彼は、この詩を木の皮を削って書いている 僕には良く判らない、自暴自棄の言葉にも見える 厳頭之感 悠々なる哉天襄、遼々なる哉古今、 五尺の小躯を以て比大をはからむとす、 ホレーショの哲学ついに何等のオーソリチーを値するものぞ、 万有の真相は唯一言にしてつくす、 曰く”不可解”我この恨を懐て煩悶終に死を決す。 既に厳頭に立つに及んで、胸中何等の不安あるなし、 始めて知る、大いなる悲観は大いなる楽観に一致するを。 ジャンル別一覧
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